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大工の人口推移と今後の課題

3月13日よりマスク着用が個人の判断に委ねられ、特に屋外ではマスクを外す人々をチラホラ見かけるようになりました。春の陽気と共に、街中にも心なしか活気が戻ってきた感じです。特に春は新生活の始まりでもあり、新しい住居での暮らしを始められる人も多くいらっしゃるだろうと推察します。そこで今回は、特に持家住宅の施工を担う大工の人口推移と今後の課題について、解説していきたいと思います。

大工人員は10年間で113520人、25.8%の下落

総務省が2022年12月27日に発表した国勢調査によると、最新の2020年の「大工」の人口は29万7900人となっています。前回調査の2015年では35万3980人だった為、この5年間で約5万6千人減少、率にして15.8%下落しています。10年前の2010年では40万1420人ですから、2020年までの10年間でみると、11万3520人、25.8%下落したことになります(右表参照)。

参考までに同じ時期の持家着工戸数を見ると、2010年では30万5221戸、2015年で28万3366戸、2020年で26万1088戸となっており、2020年までの10年間で4万4133戸の減少、14.8%の下落率となっています。持家の着工戸数と比較して大工の下落率が上回っており、大工人数の減少スピードの早さが顕著になっています。

大工の減少要因は待遇改善の遅れ、高齢化の進展が大きい

大工の落ち込みの原因としてはいくつか挙げられますが、賃金水準等の待遇改善が進まず、若い世代が減少し、高齢化が一段と進んでいることが最も大きいといえます。
2021年における大工の年収は、雇用されている労働者が約364万円、「一人親方」と呼ばれる個人事業者は約424万円にとどまっており、いずれも電気工や鉄筋工等ほかの分野の平均年収を下回っているようです。

人手不足を解消する効率の高い作業用ロボットの普及が必至

大手ゼネコンによると、人材不足を補完すべく作業用ロボットが多く開発されてはいるものの、実際の建築現場では使い勝手が悪く、人間による作業の方が効率的である為普及率は低いと嘆いていました。建設DXもまだまだ改善の余地があるかもしれません。

省人化、省力化ニーズ発掘に対し、BiCがマーケティングリサーチで貴社を支援します

大工の減少は歯止めが効かない状況と考えますが、大工の多能工化やリスキリングを進め、収入や待遇を改善させ、若い人材を増やすことが最重要課題です。一方で、今以上に使い勝手と施工スピードに優れ、施工品質を向上させる為のツールを多く開発する必要があります。そうした省人化、省力化ニーズの発掘の為、BiCをお役立てください。   (担当:鈴木 和雄)

弊社では、建設業界に特化したマーケティングリサーチサービスをご提供しております。
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