D-NET情報

2022年度総括ICT活用工事動向【後編】

今回は弊社全国土木工事情報D-NETより以下の条件で抽出・集計した。(抽出方法と集計方法)
2022年度(2022年4月1日~2023年3月31日)に公告された土木工事・ICT活用工事が対象。条件として国の直轄工事(各地方整備局・北海道開発局・沖縄総合事務局)。※2021年度のデータも随意契約など後から判明した工事の補正・再集計。

地方別のICT活用工事(発注機関別)

地方整備局別に工事件数、ICT工事、非ICT工事、整備局内でのICT工事の割合を集計した。
工事件数全体では北海道に続いて九州が多い傾向となった。
ICT活用工事件数では1位2位が逆転しているものの、同じく北海道・九州が多かったが、割合としては北海道は53.9%、九州は87.6%と開きがある。割合だけでは中部が88.9%と最も高い。
合計では割合が78%と8割に近い数値となった。
2016年からのi-Constructionが進んだ結果、国交省発注の工事では安定期に入ったと言えるのではないだろうか。

県別のICT活用工事

地方別から県別での切り口で件数を見てみる。県の面積や、国と県の管轄・管理のバランスの多寡もあるものの、1位の北海道を除いては、九州・中部地方の各県が上位を占めた。D-NETデータから内訳を見てみる。2位の熊本県は、災害復旧42件、球磨川(くまがわ)24件と多い。令和2年7月豪雨の被害の復旧が要素の一つと思われる。3位の岐阜県は東海環状道43件(令和6年度に開通を控える区間あり)が件数をけん引していることが分かる。D-NETでは集計データと個別工事のデータ分析も可能となっている。

(担当:片岡 優介)

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