設計事務所を訪ねて

いつも穏やかな設計士

11月を目前にして、だいぶ過ごしやすい季節になってきました。取材に行くにも陽気は穏やかで、足取りも軽くなった気がします。弊社は設計事務所の建築士様が必要視する建材、設備機器について把握/理解し、建材メーカー様や設備機器メーカー様へ提案する為に訪問ヒアリングを続けております。

個人事務所へ訪問

全国展開している飲食事業者様の店舗設計者様に、意匠性ガラス建材の評価や採用可能性を伺いに行く事になり、アポイントの上で訪問しました。駅前のこじんまりとしたビル、というよりもマンションに近い建物です。エレベーターも小さく、2~3人乗れれば良いかな、というサイズ感です。私は何度もお伺いさせて頂いていて慣れているのですが、初めて来訪される方にとっては、「???」という印象かも知れません。特にエントランスもなく、仕事用でお使いになられているマンションのチャイムを鳴らし、無事に設計士様にお会いする事が出来ました。少しの世間話で、そのフランクで気さくな印象と、物腰が低く温かなお人柄に心が和んできます。

特定事業者の専属設計士

この設計士様は、とある大手の飲食事業者の専属で設計やデザインを担当しており、店舗設計やデザインをほぼ全て任されています。新店では、地元の施工事業者にも電話で作業の段取りやトラブル対応もこなされていて、そういった現場の方にとっても、頼りになるベテランです。私が訪問してヒアリングをさせて頂いている時も、何度か電話が掛かってきて、「ちょっとすみません」と仰られて現場の対応をされています。会話が筒抜けなだけに、電話越しにどのような問題が起きているのかも分かる感じですが、とても的確かつ冷静にアドバイスされていて、そういった対応の仕方や所作のどれをとっても清々しい気持ちになります。
私が持参した意匠性ガラス建材について、じっくりと客観的な評価をヒアリングさせて頂いて少し整理していると、その設計士様が「そういえば、こんな意匠性ガラス建材もあるよ!」と言って、先行メーカーのサンプルを見せて頂ける事になりました。「今度は、この商品を使ってみようかと考えてるんだけど」と言って、フィルム積層ガラスのサンプルを見せて頂きました。すかさずに「どういった場所にどのように使われるんですか?」と質問すると、「色々な使い道があるんだけど、具体的にはエントランスの2.4mの光壁だったり、客間の壁面上部だったり、・・・・」と非常に分かりやすく御説明頂き、今回の持参商品もそういった使い方もありそうだな、と色々なヒントになり得る情報源にもなります。

個人事務所だから自由なスタイルで仕事が出来る

私は以前に「設計やデザインで新しい発想が出て来ないで困る事はありませんか?」と伺った事があり、その時の回答は今でも覚えています。その時に「新しい発想が出来ない事もありますよ。そもそもお店のイメージやブランドが決まっているから、全く新しい発想は必ずしも必要ではないんです。でも、同じ事をやってるだけではつまらない。何か少しでも自分なりの創意・工夫をしてみたいよね。でもそれが出て来ない時は考えるのを一旦止めて、好きな事をしてみる。それだけ(笑)」。うむ、確かに。いくら理詰めで考えても、出て来ない時は出て来ません。

仕事以外で繋がる事も楽しい

私はその設計士様とSNSでも繋がっています。SNSと言っても、「インスタグラム」です。
設計士様が「新たな形」として作り上げたお店の内装だったり、店内の空間を撮影されて不定期にアップされています。私はそれを見て、心から「あっ、やっぱり綺麗だな」と感慨深く眺めるのですが、近くにあるお店であれば、休みの日に行ってみたりしています。その設計士様の事を思い出し、店内の内装を眺めながら喫食します。もっと、多くの設計士様の「インスタグラム」も見て、実際の建築に行ってみたいと思います。

【担当:相馬 義輝】

 

 

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