BiC建材LABOニュース Vol.15

注目商品紹介

<朝日ウッドテック株式会社>保育施設向けフローリング/プレミアムキッズ

保育施設向けフローリング仕上げ材。教育空間で最適とされる天然木のフローリング。
内装に木を使うと、子供の心が安らぎ、疲労が少ないとされています。
プレミアムキッズでは、保育園や幼稚園等の保育施設向けとして、明るい淡色系の樹種 もラインナップ。表面は、気持ち良い触り心地を追及したナチュラルマット塗装で仕上ています。

<株式会社 シマブン>屋外用ノンスリップ樹脂グレーチング

屋内用のグレードと比較して、材質を変更することにより耐荷重強度、耐熱性能が向上。
湿潤時や油が付着した場合においても、抜群のノンスリップ性能に優れています。
従来の金属製に比べ、新たな素材で軽量化を実現。施工・メンテナンス時の取扱いがスムーズに。

KJ-NETから見る建築計画の傾向

弊社サービス全国建築計画物件情報KJ-NET(以後、KJ-NETと略称)から毎月、建築計画の傾向をお伝えします。
KJ-NETデータから見る2021年度の非住宅建物着工延床面積の傾向を説明します。

KJ-NETデータから見る2021年度の非住宅建物着工延床面積

今回は、2021年7月25日まで配信したKJ-NETデータを活用して、2021年度延床700㎡以上の非住宅着工延床面積の状況を説明します。

2021年度 延床700㎡以上の非住宅着工延床面積は、1,689万㎡(2021年7月25日配信時点)

KJ-NET2021年7月25日配信時点での2021年度の延床700㎡以上の非住宅着工延床面積は、1,689万㎡となります。これは、2020年度の同時点で比較すると161万㎡減(対前年度比91.3%)となります。  

建物用途別では、事務所が203万㎡となり、2020年度と比較して55万㎡増(対前年度比137.2%)となります。また、昨年度と比較して20万㎡以上減の建物用途は、複合ビルや商業施設、官公庁となります。

※着工延床面積算出条件
KJ-NETより全国の700㎡以上の非住宅物件(民間・公共)、②工事種別は 「新築」「増築」「改築」、③工事進捗は「実施設計」「設計完了」「着工」「竣工」を対象に着工年度別で求めました。
また、2021年度は、2021年7月25日配信時点まで集計、2020年度は、2020年7月25日配信時点まで集計しました。

KJ-NETの詳細についてはこちらから  http://www.bic-net.jp/n-kj-net/

業界動向【デベロッパーの動向】

東京建物、物流施設「T-LOGI(ティーロジ)」シリーズを全国へ本格展開

東京建物株式会社(本社:東京都中央区)は新たに福岡県糟屋郡須恵町、京都府京都市伏見区ならびに愛知県一宮市にマルチテナント型物流施設開発用地を確保し、加えて大阪府大阪市西淀川区における物流施設開発計画(共同事業)に参画した。
取得した3物件は、九州圏、近畿圏、中部圏それぞれにおける当社初の物流施設開発事業となる。

今後、「(仮称)T-LOGI福岡」、「(仮称)T-LOGI京都伏見」、「(仮称)T-LOGI一宮」、「(仮称)大阪物流施設プロジェクト」として、開発を推進する。これまで同社では、物流施設ブランド「T-LOGI」として、首都圏にて物流施設開発事業を展開してきた。
現在、荷主や消費者ニーズの高度化・多様化による多頻度小口輸送の進展や働き方の多様化および新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした在宅勤務の普及による宅配便増加など、EC分野の急拡大を背景に物流効率化の重要性が一段と増しており、物流市場において全国的に先進的な大規模物流施設へのニーズや物流施設への投資ニーズも引き続き高まっている。

以上のような状況の下、同社グループが強みとする用地情報取得ネットワークをより一層活用しつつ、今後首都圏のみならず国内主要物流集積地を中心に立地を厳選し、物流施設の開発を積極展開する意向。

大和ハウス、カーボンニュートラルを目指す脱炭素の目標を策定

大和ハウス工業株式会社(本社:大阪府大阪市)は、温室効果ガス(以下、GHG)排出量を「2030年度 50%削減」、「2050年度ネットゼロ」とした、カーボンニュートラルを目指す脱炭素の目標を策定した。
同社グループは環境長期ビジョン「Challenge ZERO 2055」に基づき、創業100周年となる2055年までに、グループ、グローバル、サプライチェーンを通じて「環境負荷ゼロ」の実現を目指していく。

その重点テーマとして、「気候変動の緩和と適応」を掲げ、事業活動におけるGHG排出量の削減を図っていく。2018年には住宅・建設業界として世界で初めて「SBT」・「EP100」・「RE100」の3つの国際イニシアテチブに加盟。国際標準の目標を掲げ、省エネ活動を推進するとともに、再生可能エネルギーの発電や積極的な活用を図っている。

そして、同社グループは日本政府による「2050年カーボンニュートラル宣言」に賛同し、事業活動に伴うGHG排出量を2030年度までに50%削減(2015年度比)し、2050年度にはネットゼロを目指す脱炭素目標を策定した。これに伴い、SBTの目標を「2℃目標」から「well-below2℃目標」(2℃より十分低い目標)へ水準を引き上げた。また、脱炭素に関する国際キャンペーン「Business Ambition for 1.5℃」に署名し、国連が推進する「Race to Zero」にも参加。
今後も、気候危機というグローバルな社会課題の解決に向け、同社グループは一丸となって脱炭素化への取り組みを加速させる意向。

長谷工グループ、区分所有者全員参加型の管理受託サービス「smooth-e(スムージー)」を提供開始

長谷工グループ(代表企業:(株)長谷工コーポレーション、本社:東京都港区)は、理事会を設置せず、区分所有者全員参加型の管理受託サービス分譲マンション管理組合向けの受託サービス smooth-e(スムージー)(特許出願中・商標登録申請中)の初期開発が完了し、2021年8月よりサービス提供を開始する。(株)長谷工コミュニティ(本社:東京都港区)が管理受託するマンションのうち首都圏・関西圏の計10数件の管理組合で順次導入を進め、様々なニーズにお応えしながら追加機能の開発も行う。

現在、分譲マンションの管理組合の多くは、区分所有者が輪番で役員に就任し、理事会を構成しながら運営にあたっている。昨今の社会情勢の変化の中では、「マンションの経年劣化に伴う修繕工事に対する専門的な対応の必要性」、「コロナ禍における理事会招集」、「役員業務を担う上での時間的拘束」、「担うべき責任の重さ」、「区分所有者間の合意形成の複雑さ」、「高齢化に伴う役員の成り手不足」など、管理組合運営に対する負担感をお持ちの区分所有者が多く存在している。
今回サービス提供を開始するsmooth-eは、これら様々な課題に対応してゆく必要性を認識したうえで、区分所有者の不安や負担をできる限り解消することを目指すとともに、更により良い住まい方を実現すべく「分譲マンションの”住まい方改革”の実現と管理運営満足度の向上」サービスとして開発した。
smooth-eでは「第三者管理者方式」と呼ばれる仕組みを採用し、区分所有法上の管理者は、長谷工グループで分譲マンション管理事業を行っている(株)長谷工コミュニティが担う。

これにより理事会を非設置としますが、単に理事会を廃止するだけではなく、第三者管理者方式においても多くの区分所有者にマンション管理への関心を保持するため、「マンションの付加価値向上に向けて区分所有者全員がアプリ上で議論し意思決定を行うことのできるツール」を採用しつつ、最新の修繕計画や管理状況をWEB上で情報公開するとともに、計画的な修繕工事の企画・立案・予算管理については長谷工コミュニティに委ねるという、管理組合運営のあり方を大きく変革しうるサービスとなっている。

三井不動産、会社創立80周年の記念事業を実施

三井不動産株式会社(本社:東京都中央区)は、本年7月15日に会社創立80周年を迎える。
1941年に「三井合名会社」の不動産課が独立する形でスタートした同社は、日本の社会・経済の発展とともに、その時代の要請に応えるかたちでビジネスを革新し、新しい価値を生み出してきた。

工業・貿易立国としての機能を強化するために、臨海部に工場用地を供給した埋立事業。都市機能が中心部に集中したことに対応するために、空間の高度利用を企図して日本初の超高層ビルに挑戦した「霞が関ビル」の開発。また、都市部への人口流入に対応するために進出した宅地開発、住宅事業・住宅の流通業、そして、人々のレジャーに対するニーズの高まりに対応して行った商業施設、ホテル・リゾート事業などがその系譜である。さらに、1990年代の「バブル崩壊」後は、不動産の証券化に取り組み、不動産市場と金融資本市場を融合させて不動産投資市場を創造し、その効果として長く続いた資産デフレからの脱却を果たした。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大や、デジタルトランスフォーメーションの急速な進展などにより、人々の暮らしや行動は大きく変容している。また、地球規模での気候変動により、人類の持続可能性への危機意識がかつてないほどの高まりを見せるなど、時代の大きな転換点に立たされているという前提で、不動産業の世界でデジタルトランスフォーメーションを起こすことにより、さまざまな社会課題へ街づくりを通して解消させるスマートシティの実現に取り組んでいる。

今般、創立80周年を迎えるにあたり、同社はコーポレートステートメントである「都市に豊かさと潤いを」、コーポレートロゴの「&」マークが象徴する「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」という理念のもと、企業の存在意義を再確認しながら、社会の一員として様々な社会課題に取り組む姿勢を体現すべく、人材育成、産学連携、文化・芸術、グローバル、DXといったさまざまな分野で、ESG課題の解決やSDGsの達成に貢献すべく記念事業を実施していく。
顧客をはじめとする全てのステークホルダーの理解と支援を受けながら、創立80周年を迎えられたことに感謝し、グループ一体で社会活動、事業活動に引き続き取り組んでいく方針だ。

コラムコーナー

マンション建築と食品の関係

57年ぶりの東京オリンピック、2020東京オリンピックがコロナ禍のなか無事に閉幕した。東京オリンピックが終えた後、新たに建設した施設はどうなるのだろうか。特に、宿舎として使用したマンション5632戸の部屋は、オリンピック終了後にリノベーション(賃貸1487戸、分譲4145戸)して一般住宅として活用するらしい。

そこで、57年前の1964年と2020年の分譲マンションのストック数を調べてみた。1964年当時の分譲マンションストック数は約5万戸。それが2020年には、その約140倍の730万戸に膨れ上がっている。そこで暮らす私達の生活は、どのように変化してきたのか。

まず、マンションの間取りをみると、和室が少なくなっている。その理由は、1戸当たりの床面積が狭く、和室が洋室と比べると機能的でないこと、更に和室を設けると工事費用が高くなることが挙げられる。
和室が少なくなったことで、その周りの畳、襖、障子が、必然的に少なくなり、仏壇も置けないマンションが見受けられる。そして、和室が少なくなったことで炬燵を使う機会も少なくなったと感じる。確かに、生活スタイルが洋風化している今日、和室や炬燵が少なくなっているのは、仕方ないとは思うが。

それでは、和室が少なくなったこと炬燵を使うことが少なくなったことで、どの食品に影響が出ているのか。私なりの解釈だが、ミカン、リンゴ、日本酒、和菓子、日本茶等、要するに、炬燵を囲んで食べていた機会の食品が減少している。一概に言えないとは思うが、これらの出荷量は、年々減少傾向を示している。和室で温かい炬燵を囲んで食事をする日本型コミュニケーションテーブル。足や肩が触れ合う炬燵が懐かしい。 “猫が炬燵で丸くなる♪” 炬燵って何?とはなってほしくない。

次に、マンションで暮らすことで調理をしづらくなった食品。それは、マンションに限ったことではないかもしれないが、時間を掛けて調理する料理、煙や臭いが出る料理、生ごみ処理が面倒な料理が挙げられる。例えば、その代表が、日本食に欠かせない魚料理だと思う。魚料理は、調理すれば内臓処理や臭い処理が面倒。焼けば煙や臭いが近所迷惑。隣と壁で仕切られた狭く気密性の高いマンションでは、魚料理よりも簡単な肉料理を食べる世帯が増えるのは必然なのかもしれない。

今後は、どうだろうか。米国穀物協会が発表した「Food2040東アジアの食」によると、日本は単身世帯、高齢者世帯の増加により、外食、中食が食品の70%以上を占めると言われている。そうなると、調理をしない加工食品が増えてマンションのキッチンはいらなくなるか、キッチンの機能が変化してくるのではと考える。

食品メーカーでは、冷凍食品(鮮度を保つ瞬間冷凍)、電子レンジ食品は勿論、容器を振るだけで温かく食べられる食品や食べられる容器などが開発されている。空間創りも、一つの空間に、大型冷蔵庫や電子レンジ、テレビが収納された収納壁が。更に、加工食品を炒めたり煮たりする調理ロボットも登場すると、勝手に創造する。

ベーシックインフォメーションセンター(株)
代表取締役 伊藤敏郎

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